【ダーツ】フォームの改変方法論
こんにちは、きしです。
七月後半は大学の試験期間でして、ダーツにあまり触れない日々でした。Twitterにも浮上しなかったので、ご心配なさってくれた人にはここで生存報告及びお礼を言わせていただきます。
今回の記事は、ようやく再開したダーツで自分でも驚くほどすんなりとフォームを改変できたというお話です。
こういう偶発的?突発的?段階的?な成長や変化を記録するためのブログでしたので、今回もその変化を記録し原因や要因について考察していきたいと思います。
後半部分にフォーム改変の方法論を書いたのでそこだけ読みたい方は適当に飛ばしていってください。
以前のフォーム
私のスローの最たる特徴は矢速が遅いことです。15~16㎞前後です。
その矢速を維持するためにはスローに掛ける力を少なくし、ゆっくり振ることを意識しておりました。しかし、腕をゆっくり振るということは想像以上に難しい問題です。
まず腕を動かしはじめる時にかける力と、動かしている間にかける力が違うのです。
(腕を動かし始めるために比較的大きな力が必要だが、動き始めた腕にはあまり力を掛ける必要がない。)
→理系の人は、最大静止摩擦係数と動摩擦係数と近しい感じと言えばわかるでしょうか。
さらに、ゆっくりの動きを再現することは時として早く動かす時より難しい場合もあります。
→武道の型をゆっくり行う練習がありますよね。あんな感じです。
何の話かというと、ゆっくり腕を振るために私は工夫を必要としました。
なぜなら、難易度が高く技術が足らなかったからです。
Q.どういった工夫か?
A. テイクバックを早くする。
一見すると荒唐無稽ですが、テイクバックを早くすると反動が生じて腕を前に振る時に力を掛ける必要がなくなります。
その反動で腕を振り、私は「腕をゆっくり振る意識を捨て、今ある速度を殺す」ような力の配分を行っていました。
速い腕の軌道を意識して、そこに腕が通るようにしつつ速度を殺していきます。
そうすることで15㎞台の矢速を実現し、一応それなりの精度になりました。
もう一つ特徴があるとすれば背が低いことによるフォームだということです。
腕が上の方に向かって投げていて、リリースがポイントが身体に近く腕が伸び切らないようになっています。
外見上、高身長で腕が水平にしゅっと伸びているとかっこいいですよね。
知野真澄プロとか憧れです。
ただし、自分の身体にカスタマイズされた部分をいじるつもりはないので腕の向きはこのまま上に向けていきます。
「どうしても腕が上に向くからダーツを辞めた」という人の話を聞きました。
たぶんどんなフォームでも機能的で洗練させていけばかっこよくなると思っています。
腕が上に向いていてもかっこいいフォームに仕上げていきたいです。
リリースのあと腕が伸びきっていなかったのは修正箇所として捉えています。
さて、そうした私の次の目標はテイクバックを遅くすること・腕が伸びるようにすることです。
前々から取り組んでいたのですが、これが想像以上に難しかったです。
おそらく腕を振る技術はある程度備わってきたと思います。
でもできない。
なぜなら、そういう運動回路ができているためだと思います。やはり、一連の動作として運動回路が構築されているので一部だけ変更することは意識的にできるものじゃないです。
テイクバックを失くしたり、ゆっくりにしたときのことを考えると
感覚的に言うなら、「なんか気持ち悪い、腕が動かなくなる」という感じです。
結果的に言うなら、「盤より下の壁に突き刺さる、うまくいくときはブルに入る」
理屈的に言うなら、素振りの段階ではある程度スムーズに動くため腕を動かすことへの不具合ではない。ダーツを投げる時に急変し不具合が生じるため意識や脳の回路の問題だと考えます。
フォーム改善のきっかけ
七月の振り返りをまだできていませんが、七月は大学の試験があり1~2週間ダーツに触れる機会が激減しました。これまで最低でも毎日〇時間単位で練習していたんですが、一日カウントアップを断続的に数回するかしないか程度になりました。
現在七月が終わった頃に書いていますが、きつい試験が終わり(まだ発表や試験はのこっている…)、改めてダーツを再開したのですが投げ方をかなり忘れていることが分かりました。
いわゆる投げ方のリセットという物だとすぐに思いました。
前回の投げ方は理屈的に作ったものなので再現は可能かとも考えましたが、リセットの機会がそうそうあるものではなく改変のチャンスであると捉えました。
改変はせっかく築いた自分の土台を破壊し、作り変える作業です。
なので私は改変を行うときは「問題が明確な時」「上位互換を導入できる時」「勝手に壊れた時」「壊してもいい程度に成績が低迷した時」と決めています。
今回は「勝手に壊れた時」ですね。
それに歪んだわけではなく、消えた形なので再建に理想的です。
改変のポイントは無数にあるかと思いますが、今回は以前より問題視していた前述のフォームについて取り組みました。
色々忘れたとはいえ思い出せる範囲なので道具やスタンスなどの土台は遺す方針としました。不満はないですし。
動画だとまだまだ硬いのがわかる!
— きし (@intrapple) 2019年7月31日
1,2本目は良い感じで、3本目はリリースミスったパターンだからわかりやすいかな! pic.twitter.com/JXx3idkKFW
今までのフォームの感じが残るも、テイクバックがゆっくりになってとっかかりを掴みました。
さてさて、実際にフォームの改善やダーツに本格的に復帰できたのは八月の中旬。
どのようにフォームを変えるのか、もしくはうまく投げれないという人に対して方法論チックに書いてみようかと思います。
ステージ0 ~現在のフォームに問題がある~
練習しても練習しても上達しない、テイクバックがうまく決まらない、毎回リリースがバラバラ、などの人達はステージ0から始めましょう。とても大切なステージです。
ステージ0とはフォームを見なおし、壊していく過程。自分のフォームに問題があったり、違和感があるときというのは多くの場合で自分の理想と現在が乖離しているからです。
理想というより思い込み。こうしなければならない!といったものかもしれません。
・テイクバックのスピードや矢速が理想と離れている場合に動きがギクシャクしがちです。
・グリップに無理がある場合は手首を使えなくなり意図しない横ずれや、リリース後の手首の形がバラバラになりがちです。
それと、見た目を重視したフォームというのは往々に自身の身体と乖離が生じます。
このような場合、まず理想が本当に正しいのか考えましょう。
理想という偏見を壊すことで新しい一歩もあるかもしれません。
ステージ1 ~フォーム探し~
ステージ1クリアで練習のスタートラインです。ステージ1クリアまでに練習はしても無価値です。
ステージ1では「自分にとって違和感のないフォームをみつける」がテーマであり条件。
違和感がない→的に入る ではありません。
二択問題です。
① 違和感が残るがそこそこブルに入る従来の型
② 違和感なく投げれるがグルーピングはバラバラ
どちらか選べと言われたら、②と即答できる人が伸びます。私はそう思います。
なぜなら、現時点の結果を無視してでも今後の練習の成果や効率を高める道を選んでいるからです。
私の下にダーツについて教えてほしいと言ってきてくださる人が数人いますが、私は必ず現時点を伸ばすコツなどは言わず、今後の練習の道筋の立て方や練習の効率や質を上げる方法について考えるようにしています。
違和感なく投げれるフォームなら、グルーピングなんか練習すれば改善する
そう信じましょう。練習したら必ず伸びるのがグルーピングです。その練習をするための土台をしっかりと作っていく方が近道です。
ということで、各自違和感のないフォームを見つけてください。
そのフォームがみつかれば、矢が横ずれしないように修正していきます。
ブルを狙って20や3に入れば正解。たとえT20 D3に入っても正解です。
その修正がおわれば、必ず文章・動画で記録してください。
感覚でわかっているものは、次もできると過信しがちです。絶対忘れるのでセーブの仕方を各々考えましょう。
ステージ2 ~練習~
ようやく「練習」がスタートしました。
最初は何が正解か探っていくことから始まります。リリースポイントなど自分でここと決めた場所で離せるものではありません。
たまたまうまく入った、気持ちよく投げれた感覚というのに出会うまで試行錯誤。
たまたま訪れた感覚を吟味・反芻。
その感覚の反芻を行うためには、土台となるフォームが一定でないと振り返ることができません。そのためのステージ0、ステージ1です。
ある程度感覚が分かれば練習あるのみ。
追記ですが、自分のフォームと実力が完成するまではゲームは厳禁です。
なぜなら、成功体験がうまく積めないからです。
私はブルを狙って20や3に入れば良しとしています。全部3だったら9点。もしくは、ブルに極めて近い1点などに皆さん素直に喜べないのです。
T3とT20にキャッチした時の感情を一定に保てないのです。
今の目標を明確にしましょう。
「縦ラインがそろうこと」→20でも3でも成功です。
「グルーピングがよくなること」→ブル外周数Bitなら万々歳。T狙って隣のTに入るくらいなら大成功。
「フォームを一定させる」→どこに当たろうが問題なし。フォームを見る
その目標に近づいたか、遠のいたか、その二つしか考える必要はありません。
「CU〇〇点超える」ような目標の立て方は下手です。
もちろん技術が完成した人が練習のモチベーションアップに立てる目標としては良いと思います。
しかし、一日のメインの目標としては目立ちますが練習の効率がどれほど上がるか疑問です。
最後に、私のステージ1の段階のフォームを貼っておきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
成長過程。
— きし (@intrapple) 2019年8月19日
ここからテイクバックを取り除けるんだけど、結局あった方がブル率高いのだ~
どっちも強い違和感などは無いから、どちらの練習ルートに入るか分岐点にいる。 pic.twitter.com/ndLPnysuW0